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DVD：1.30 MB
Blog版こころフォーラム
マーガレット・ローレンスが1965年に書き下ろした、The Stone Angel （邦訳「石の天使」彩流社）の映画化。人生の終幕が近いことを予感する主人公ヘイガーが青春時代からの道のりを振り返る力作。カリ・スコグランド監督。
第20回東京国際映画祭コンペティション出品作。
家族を拒否し、社会に背を向け、神を受け入れず、ひたむきに自立を願う老女ヘイガーが90年の生涯を振り返って辿り着いたところは何であったか? カナダ平原の町マナワカの丘に立つ石の天使像が象徴する人間の愛とプライドの相剋を描いた傑作だ。映画ではヘイガーの、死を目前にこれまで自分が辿ってきた人生の道筋、愛し別れてきた男たち、そして疎遠にしてきた息子たちをじっくりと思い返す形で語られていく。「プライドが私の荒野だった」という言葉が彼女の生き様であったように、老いてなおプライドを捨てないヘイガーの強いエナジーを、主役のエレン・バースティンは見事に演じきっている。
なお、原作者、監督、プロデューサー、主要スタッフが女性で占められていることから、女性による女性の生涯を綴った映画とも言えよう。
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